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更新日 2015-08-06 | 作成日 2007-09-15

Stories of The Rain

夢見るころを過ぎても

第四十八章 サレンバーガー機長

written by Akio Hosokai

aflo_js_large.jpgバードストライクでエンジンが二基ともダウンし、ニューヨークのハドソン川に不時着水して、一人の犠牲者も出さなかった英雄機長が書いた本を読んだ。機長は生い立ちや家族のことにも触れているが、読み進むとパイロットの本質みたいなものが良くわかる。ハタからみると「カッコイイ」と映るが、予想以上に大変な仕事だ。長期的には鷹揚というか楽観主義で、短期的には几帳面というか悲観主義でないと務まらない。航空機は最も安全で誰も不安を感じない乗り物になったが、微妙な物理的バランスを保っていないと、必ず墜落する。言い換えれば、人間系と機械系と自然系、このバランスが少しでも崩れれば、絶対に墜ちる。そういう繊細な乗り物だ。パイロットは飛行中、その三要素の全てを支配し続けなければならない。こんなことが腕力や度胸だけで出来るわけがない。墜落すれば単座なら自分だけ死ねばよいが、旅客機なら300人程が犠牲になる。LCCが台頭する昨今だからこそ、それを回避することがパイロットと航空会社にとって最優先の責務だ。
まっ、そういう話でした。因みに、サレンバーガー機長は、典型的な「堅物」であります。

さて、口先だけで話していたことが現実になる。新しいことをやる。最近のThe Rain にしてはチョーめずらしい。新しいことだってよ。何をやるのでしょうか?

音楽館渋谷駅前店に、そこそこの広さのスタジオがある。そこで、ミニライヴができる。前から言っていたが、複数のバンドで合同練習をして、その後、いつもの飲み屋で反省会をやる。無料でお客さんも呼ぼう。それだけのことだけど、なんか、楽しみじゃて。正直に言うと、大勢で飲めるのを期待しているのかも知れましぇん。今年の8月9日(土)を予定している。今のところ、例のRynyrd Skynano(レイナード・好きなの)が参加を表明してくれている。

他のバンドと共に練習して刺激しあう。非常に重要。「この歳になって何を今さら…」とか「アマチュアなんだから、楽しくやればいいじゃないか」…こういう輩はダメだな。金をとってLIVEをやる以上、少しでも良い音、去年よりも良い音を提供するのが客に対する礼儀だろうて。アマチュアは自分達の価値観や技量から抜け出せず、その結果、居直り的な自己満足に終始する傾向がある。The Rainは、そうありたくない。サレンバーガー機長も空軍の戦闘機パイロットだった時代から、多くの同僚と切磋琢磨してきた。プロだから当然だ…と簡単に聞き流さないで、程度の差こそあれ、The Rainもそういう努力を続けるべきだと思う。

平成26年のLIVEは12月6日(土)。DREAM LIVE とまでは行かないが、こういう努力の片鱗が少しでもお見せできるようにしたいと、The Rain 一同、心より願っております。