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更新日 2015-08-06 | 作成日 2007-09-15

Stories of The Rain

夢見るころを過ぎても

第二十六章 ただ今、音作り再構築中!

written by Akio Hosokai

top_L.jpg自粛どころか拡大する公務員の天下り、電力料金値上げと原発再開論、財務省主導の政治、北朝鮮ミサイルで再認識できた国の危機管理能力の欠落…。書き並べれば、きりがない。こうならなければいいなぁ…と思うことばかりが現実となる。国家の盛衰に関わる人達が一般国民の価値観から離れすぎている。それにしても、こんな風に疑問を感じること自体が変人と思われるような、そんな日本になってしまったような気がする。何を考えても、何を言っても、何をやっても、もう、日本は変われないのだろう。もう…、いいか…。

おっと、これはバンドのホームページだったな。ロックやライヴや酒しか能がないジジイがまじめな顔になっちゃいかんな。すまんすまん。

さて、バンドの話だけど、The Rain…ただ今、音作り再構築中。と言ってもイフェクターを吟味したり、奏法を工夫するレベルだが。いや、それでも「音」というものは変わる。デジタル全盛時代なのに、イフェクターをアナログに変えた。「おい、その音、違うぜ!」デジタルの時は「設定を変えなければいかんから、次の練習まで待ってくれ!」…これでは練習にならんわな。アナログはその場でツマミを回せばOKだから、実戦向きだ。何台か組み合わせて、これでリードギターはいい音になった。コシのあるロック本来の音に。リズムギターも、思い入れのある渋いイフェクターを織り交ぜて、渋い音を出している。こうなれば、ベースも負けてない。EBSマルチコンプ+サンズアンプ+ベースコーラス。ま、しかし、気をつけることは、結局は昔からの自分好みの音に執着してしまい、その曲本来の音から遊離してしまうこと。加齢のせいか、ますます頑固になるもので…。

「私、歌手になりたくて、田舎から出てきたんです。」バンドの練習の後に必ず行く渋谷の飲み屋で、焼酎のボトルを運んできた若い仲居さんが、とつぜん言い出した。

その娘がスタジオに来た。4月の練習。「いっしょに練習しないか?」って爺さんが誘ったんだけどね。二十歳だってさ。そう。若いって、すごい。彼女にとっては聴くのも初めての曲ばかりなのに、歌のレッスンに通っていることもあるからか、2~3曲、ハモッタ。
スタジオに来るのは初めてで、マイクのシールドの巻き方も分からないのに、ハモッタ。

練習後のいつもの飲み屋で。「皆さんのリズムっていうのか、ノリっていうのか、ピタッと合った時は、聴いてて、すごいって思った!」彼女の感想。う~ん。4月の練習はリズムが絶不調だったので、よけいリアリティーがある。音作りというのは、奥が深いのぉ~。やっぱ、ロックなんだから、ノリの良いリズムや重いリズムが一つの塊として聴いている人の心に届かなければアカンな。…反省。…反省。もひとつ、反省。