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更新日 2015-08-06 | 作成日 2007-09-15

Stories of The Rain

夢見るころを過ぎても

第二十四章 LIVE 2012 もう決めたぜ!

written by Akio Hosokai

live2011a.pngすぐ帰ってくるから大丈夫…とでも考えていたのか、見送りがてら途中までしか追いかけないのが常だった。その日は、いつまでも、どこまでも、車を追いかけた。バックミラー越しのその姿にいたたまれなくなった運転手は、車を止めた。走り寄って、その中型犬を抱きしめ、男泣きに泣きながら車に乗せた。「もう、一人にさせない!」原発事故で居住が制限されている福島県のテレビ映像。運転手は、原発事故数ヵ月後に一時帰宅した地元のカメラマン。中型犬は、その飼い犬。道路端には無数の動物の屍骸。
俺、もう、涙も出ない。なんで、どうして、こんな日本になってしまったのか?

さて、平成23年11月26日、The RainのLIVEをやった。今年2回目だからお客さんは激減すると思っていたが、それなりに繁盛した。ありがたい。特に毎回来てくれる人たちなんざ、勲章ものだ。俺達、お客さんが来てくれるから、LIVE、やれる。
で、第9章で書いた事にも関連するが、演奏の他にも何かやってみようという事になり、今回は2種類やってみた。1つは、「プログラム」の配布。The Rainのヒストリー五線譜。演奏曲の解説。もう1つは、バンドとお客さんが「いっしょに唄う曲」をもうけたこと。サビの部分だけだけど、プログラムに英語の歌詞も載せた。
肝心のお客さんの反応はどうだったか?
まず、プログラムは、「字が小さくて読めない!」会場が暗いだけでなく、バンドと同じくお客さんも高齢化していることに気づいた。次に、いっしょに唄う方は、これは驚いた。けっこう多くのお客さんが声を出した。唄う前に全員で練習して。そして、元気に唄った。
これからも、いろいろな企画を考えたいと思っている。
演奏後に女性客の二人から「おいで!おいで!」をされた。ビールのグラスを持って横に座ると、なんと、40年前に勝浦でやった「やりたい放題・桃源郷ライヴ」に客として来た女子高生だと。いや、当時は女子高生。「あのライヴハウスのこと、あんまり覚えてない」そうかそうか、それは良かったね。しっかり覚えていられたら困る男もいるんだぜ。

2012年のLIVE。もう日程が決まっている。12月8日(土)午後3時から。太平洋戦争の開戦。ジョンレノンの命日。The Rainの Live。そう覚えてちょうだい。
今、何を演奏しようか考えているところ。2011年の新曲は、5月にオリジナルが1、11月にカバーが3だった。来年はどうしようかな。やはり、新曲は完成度が低くなる可能性がある。んがぁ、日頃の練習でも、新曲は楽しい。新しい曲に取り組むのは楽しい作業だ。記憶力の高いお客さんにも、「去年やった曲だらけ」では失礼だし。なので、以前の反省に反するけど、新曲、増やします。全部で15曲演奏するとして、オリジナルが新3既存2、カバーが新3既存7、こんなんで如何でしょうか。新曲が6もあると、非常に過酷な練習になりますが、爺さんたち頑張りますので、LIVE、よろしくです。